こんにちは、「30sta!」ライターの井上です。
自然ゆたかで温暖で、できれば東京や大阪に行きやすい場所で、どこかいいところはないだろうか--。
新型コロナウィルスの影響により、今の環境を見直す人は多いと思います。
しかし、最後まで決めきれないのは、自分に合う職場があるかわからないからではないでしょうか。
この不安を払拭するのが、一番、難しいですよね。
そんな人に注目してほしい社会人インターンシップが登場しました。
2020年10月より、広島県福山市でスタートする「FUKUYAMAインターン」です。
「このインターンシップを機会に、多くの方に福山市で働くことや生活環境について知ってほしい」という福山市経済部産業振興課・雇用労働担当の村上美由紀さんと岡本次郎さんに、お話をうかがいました。
もくじ
都会での経験を、求められる場所で生かしてほしい
「FUKUYAMAインターン」は、広島県外の転職希望者(求職活動中の方も含む)を対象とした社会人向けインターンシップです。
「新型コロナウィルスの影響は全国的に広がっているなか、都会の生活に疲れてしまった方、ゆったりとした環境に身を置きたいと考えている方にとって、福山市への移住が一つの有力な選択肢になるのでは? と考えたのが、このインターンシップを立ち上げるきっかけです」と村上さん。
福山市の企業が慢性的な人手不足に悩んでいることも、立ち上げの背景にあります。
「福山市は人口が46万人を超え、繊維や鉄鋼、造船など、ものづくりのオンリーワン・ナンバーワンの企業が多くありますが、どの企業も人手が足らず、悩んでいました。新型コロナウィルスの感染が拡大した後も、依然として、多くの求人があります。職場の雰囲気を事前に体験できるインターンシップがあれば、県外や都市圏で働いてきた方にも興味を持ってもらえ、その経験を福山市で生かしていただけるのではないかと考えたのです」(岡本さん)
20代~シニアまで。新卒以外の幅広い年齢層が対象
インターンシップといえば学生や若い世代を対象とすることが多いのですが、「FUKUYAMAインターン」は新卒を除く20代~シニアまでと幅広い年齢層を対象としています。
そのねらいは、独自の技術や強みのある企業を長く残していきたいという想いから。
「年齢に関係なく、企業で長く働いていた経験は土地や企業が変わっても必ず役に立ちます。広く募集することで、多種多様な方に、福山市の企業で活躍していただければと思っています」と村上さんはいいます。
企業から参加希望の声が続々と。30社以上の企業が参加予定
受け入れ企業は30社を予定しています。
「業種・職種を問わず、企業からは参加したいという声をたくさんいただいているので、予定よりも多くの企業が集まる予定です」(村上さん)
現在、参加が確定している企業の一部をご紹介します。
◎日東製網株式会社
東証一部上場の漁網メーカー。世界初となる無結節網を開発し、網業界のパイオニアとして100年以上続いている会社です。培われた技術は海だけでなく陸上用ネットや、宇宙事業【JAXAと共同で開発中のデブリ(宇宙ゴミ)除去システム】等にも取り入れられています。
<受け入れ可能なポジション>
機械設計・総務・財務・経理・労務・情報システム等、各部門
<担当業務内容>
機械設計・総務・財務・経理・労務・情報システム等、各部門の将来のリーダー管理職候補
◎株式会社アカシン
航空機、自動車、電車、家電、食品会社ほか、幅広い分野で重いものを持ち上げたり、運んだり、移動したりする機械を設計、製作するメーカーです。航空貨物を扱う空港ではテーブルリフターの【国内トップシェア】を誇ります。
<受け入れ可能ポジション>
営業部、設計部、製造部
<担当業務内容>
営業、機械設計、電気設計、製造管理、工場内製造
最大で5日間のインターンができる。オンラインも可能
参加者は希望する企業のインターンを最大5日間受けられます。体験内容は企業によってさまざまですが、たとえば、以下のような体験ができます。
【短期インターンシップの一例(5日間の場合)】
<1日目>
午前 オリエンテーション(顔合わせ・社内見学・インターンシップの内容の説明)
午後 業務説明(OJT方式) 最終日プレゼンテーションの課題設定(例:経営改善案や新規プロジェクト案など)
夕方 懇親会
<2日目>
業務インターン(実際の部署における仕事体験を終日おこなう)
<3日目>
午前 業務インターン
午後 プレゼンテーションに向けた準備
<4日目>
午前 プレゼンテーションに向けた準備
午後 プレゼンテーション(役員・部署の上長参加)・講評
<5日目>
福山市内観光(希望者には事務局より不動産等の案内をおこなう)
5日間の参加がむずかしい方は、1日からの参加も可能ですし、オンラインのみの参加も可能です。企業により、柔軟に対応してくれます。
また、現地までの交通費や宿泊費は1人1回、市が50%負担(上限5万円)。参加者の対価が有償か無償かは企業によって異なります。
双方が合意すれば就職できる。企業によっては兼業、リモート勤務も
インターンシップをしたい場合は、まず、エントリーをし、事務局と面談します。
その後、希望する企業も交えての三者面談を経て、条件やスケジュールが確定後、インターンシップが開始されます。
スムーズにいけば、エントリーから1週間後にインターンを体験しているということも十分あり得ます。
インターン終了後、双方が合意すれば就職できます。
移住のハードルになっていた「自分に合った職場」が見つかる、というわけです。
「積極的に検討してもらえるよう、働き方についても兼業や副業、週3日勤務、リモート勤務など、企業に協力をしてもらい、柔軟に対応していきたいと考えています」と、岡本さん。時代に合った新しい働き方をどんどん取り入れていく方針だと語ってくれました。
災害が少なく治安も良いので、安心して暮らせる
瀬戸内海に面している広島県福山市。温暖な気候も手伝って、おおらかな人が多いそうです。「台風などの災害や地震の発生件数が少なく、犯罪の発生率も低いので、安心して暮らせる環境にあると思います」と岡本さんはいいます。
自然災害は日本全国どこでも起きる可能性があるため、危機管理はもちろん必要ですが、移住を考えるうえでは大きな魅力となるでしょう。
市内には150超の認可保育施設。豊富な保育の受け皿は全国でもトップクラス
待機児童数はゼロを維持し続けていたことも大きなポイント。
「福山ネウボラ」という独自の子育て支援制度によって、妊娠・出産を含めた育児環境を整備していることがその理由です。市内には150超の認可保育施設があり、「豊富な保育の受け皿は全国でもトップクラス」(岡本さん)。この制度の後押しもあり、女性の就業率は高いといいます。
「仕事と育児の両立がしやすいので、長く暮らしていく場所として選んでもらえたらと思っています」(岡本さん)
※「福山ネウボラ」 http://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/site/kosodate/98323.html
東京から新幹線で自然ゆたかな町へ
東京からは遠いと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、福山市にある「福山駅」は新幹線の停車駅。東京からのぞみで3時間半,大阪なら1時間10分。思っていたより近いと感じる人は多いそうです。
駅から車で30分ほど行くと見えるのは、港町・鞆の浦。海・川・山が気軽に行ける距離にあるので、自然のなかで暮らしたいという方にはぴったりです。山陰自動車道や国道2号を利用すれば、広島市や尾道市、岡山県倉敷市など、休日のドライブも楽しめます。
移住サポートを受けることも可能。無料のウェビナーも開催予定
移住を希望する方は、市のサポートを受けることも可能です。
※「福山市ホームページ」住宅に関する補助・優遇制度
https://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/site/fukuyama-kurashi/63202.html
福山市での生活が分かるような無料のウェビナーも開催される予定です。
「どんな反応をもらえるのか、どれだけの効果が出るのか、私たちも楽しみにしながら動いています。今回は2021年3月までの期間限定になりますが、今後もこういった取り組みは継続していきたいと考えています。少しでも気になった方は、ぜひ参加してほしいですね」(村上さん)
これまで解決できなかった移住と転職の不安を、一度に解決できるかもしれない「FUKUYAMAインターン」。
この機会に一歩、踏み出してみませんか?
【FUKUYAMAインターンのポイント】
- 新卒を除く社会人20代~シニア層までを対象
- 都市圏で働いた経験を生かせる
- 希望企業の体験ができる
- オンライン/オフラインの選択、日数の選択が可能
- 交通費、宿泊費を福山市が50%負担(1人1回、上限5万円)
- 福山市は災害が少なく、子育てしやすい環境
- 働くことになったら、企業により兼業や副業、週3日勤務、リモート勤務など柔軟に対応可能
【問い合わせ先】
福山市経済部産業振興課(雇用労働担当)
TEL:084-928-1040
https://fukuyama-intern.jp/