こんにちは、「30sta!」の杉山です。
まったく経験したことがないけど、気になっているあの仕事。
ガチの副業やインターンまではしたくないんだけど、ちょっとだけのぞいてみたい……。
そんな願望を叶える、ちょうどよいサービスがあります。
仕事旅行社の「仕事旅行」です(https://www.shigoto-ryokou.com/)。
2011年からスタートし、すでに3万人以上が参加しているこのサービスについて、社長の田中翼さんに、お話をお伺いしました。
もくじ
気になる仕事を、サクッと短時間体験。仕事体験ができるものも
「仕事旅行」は、さまざまなプロフェッショナルの職場に、半日~1日だけおじゃまして、仕事の現場を肌で体感できるサービスです。
ホストによっては、見学や説明だけでなく、実際に手を動かして、仕事の一部を体験できます。
人数は数名~10名程度の少人数でおこなわれるので、気になることをあれこれ質問できます。
費用は、旅行先にもよりますが、1回、数千円~1万円台が中心です。
「このサービスを発案したきっかけは、私自身が、勤務先を辞めた後に、知人に頼んでさまざまな職場を見学させてもらったことです。それでカルチャーショックを受けたことから、私と同じような体験ができるサービスがあれば喜ばれるのではないかと考えました」
女性向け商品開発者、神主、イルカトレーナー…。多様なプロが待っている
仕事旅行先はバラエティに富んでいて、現在は170種類以上。
コロナの影響でしばらく休止していましたが、徐々に再開し始めています。
たとえば、2020年6月26日の時点では次のような“旅”が募集していました。
日付が決まっているものもあれば、参加者の希望に応じて日付が決まるタイプのものもあります。
◎「女性向け商品開発者」になる旅
ベビー服・子供服の製造・販売を手がける会社に行き、商品開発のフレームワークに関するワークショップをおこなう。スタッフとのランチも。※冒頭の写真はこの「仕事旅行」の風景です
◎「神主」になる旅
神社で白衣と袴を着て、神道についての基礎知識を学んだり、祭事を見学したり、紙垂(しで)作りをお手伝いしたりする。厳かな仕事旅行。
◎「イルカトレーナー」になる旅
伊豆のイルカ体験施設で、ウェットスーツに着替えて、イルカのトレーニング実習をプチ体験。プロから仕事の醍醐味や厳しさなどを聞く。
◎「花屋」になる旅
小さな花屋でエプロンを着て、花出しの準備やディスプレイを手伝う。アレンジメント作りの見学や、ミニブーケづくりの挑戦も。オーナーとランチもできる。
◎「ネイチャーガイド」になる旅
「ネイチャーガイド」から実際にガイドを受けた後、自分でもプチガイド体験をする。
自宅でできる「オンライン仕事旅行」も登場
また、今回のコロナ渦を受けて、「オンライン仕事旅行」も登場。
以下のような体験が自宅でもできます。
◎「作詞家」になる旅
CHAGEや鈴木聖美などのアーティスト、アニメ『テニスの王子様』などで、作詞を手がけるプロが、作詞家の仕事を解説。参加者が挑戦した作詞の添削もおこなう。
◎「フラワーサイクリスト」になる旅
下処理されたロスフラワーをドライフラワーにして、リースなどの商品に仕上げる仕事。資材を事前に発送して、オンライン上でワークショップをおこなう。
世界観や人生観が変わる。“旅行先”に就職した人も
1日だけの体験とはいえ、大きな衝撃を受ける人は少なくないようです。
「『自分の世界観が変わった』という感想をいただくことが非常に多いですね。『こんな仕事のやり方をしてもいいとわかった』と自分の仕事のやり方を見つめ直すことにつながった方もいれば、その旅行先に就職してしまった方もいます。『人生を変えてくれてありがとうございました』と手紙をいただいたこともあります」(田中社長)
仕事旅行では、とくに旅行先への就職あっせんはしていませんが、旅行者と旅行先の双方が合意し、就職する例が数多くあるそうです。
「転職を考えているけど、未知の業界なので、その実態を知りたい」という人にとっても、活用する価値があります。
法人研修で「視野が広がる」「新規事業のネタが見つかる」
また、4,5年前からは、法人が社員研修に活用している例もあるそうです。
「『普段の仕事から離れて視野を広げる』『新規事業のアイデアのタネを拾う』といった効果を期待されているようです。メニューのなかから、社員が気になる旅行先を選んで、体験するというパターンが多いですね」
以下はその例。(姉妹サイト「30歳からのインターンシップ」の記事です)
保育施設や介護施設を運営する団体が、職員全員に仕事旅行を受けられる仕組みを用意したところ、9割以上が参加し、視野を広げて戻ってきたそうです。
http://30intern.com/archives/722
最近、異業種などのアウェイな環境に身を置くことで、さまざまな学びを得る「越境学習」が注目されていますが、「仕事旅行」はその効果が得られるプログラムといえるでしょう。
【仕事旅行のポイント】
- 憧れの職業やユニークな仕事の現場に、1日だけおじゃまできる(数日間のものもある)
- 見学だけでなく、仕事を体験できるものもある
- 自宅でできる「オンライン仕事旅行」も登場
- 旅行先は常時170件程度。東京だけでなく、北海道から沖縄まである
- 受講資格は、とくになし
【問い合わせ・申込み先】
(株)仕事旅行社
https://www.shigoto-ryokou.com/