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サッカーJ1クラブや教育機関、地方自治体も。バラエティに富んだ副業案件が見つかる『複業クラウド』

Another worksが提供する「複業クラウド」は、副業したい人と、課題を解決できる人材を求める企業・団体をつなぐマッチングプラットフォームです。

その最大の特徴は、企業からスポーツチーム、地方自治体、教育機関まで、さまざまな副業の求人案件が揃っていること。

挑戦したい案件にエントリーし、受け入れ先とのマッチングが成立すれば、直接契約を結んで副業を始めることができます。プロフィールを登録すると、受け入れ先からスカウトが来ることもあります。副業人材(タレント)の利用料は無料です。

Another worksの取締役CDO・金司寛さんにお話を伺いました。

株式会社Anotherworksの取締役CDO・金司寛さん

ガンバ大阪、セレッソ大阪、全日本プロレスなどが副業人材を募集

「複業クラウド」で副業人材の求人をしている企業・団体は累計1,000社・団体以上(2022年12月現在)。南は九州、北は北海道まで全国に広がっています。

「企業の規模は中小企業が多いですね。業種で見るとIT企業様が多いですが、メーカー様やコンサルティングファーム様、さらには他のサービスではあまり見られない業種の企業様も募集しています」(金さん・以下同)

複業クラウドで目を引く業種のひとつが、「スポーツチーム」です。

これまでに、ガンバ大阪やセレッソ大阪といったJリーグの有名クラブや、プロバスケットボールチーム、全日本プロレスなど、さまざまなスポーツチームや団体の募集がありました。

12月の取材時点でも、九州のサイクリングチームがクラウドファンディングのディレクターや広報アドバイザー、九州のサッカーJFLクラブがスポンサー獲得のアドバイザーを募集していました。

『興行を盛り上げたい。集客をどうすればいいのか』『ファンクラブをもっと大きくしたい』といった経営課題を解決できるタレントの募集が多いですね。

特に地方のスポーツチーム様は人手不足で、一人の人材が広報から動画づくり、経理、事務処理まで兼務しているケースも珍しくありません。一つだけでも軽減できれば、と新しい会計システムを導入するアドバイザーを求めていたチーム様もありました」

地方自治体のアドバイザー案件も充実。これまでに60以上の自治体が募集

地方自治体の案件が充実しているのも、複業クラウドの特徴です。奈良県三宅町を皮切りに、これまでに60以上の自治体が副業人材を募集しています。

取材時点では、千葉県鋸南町が観光マーケティングやコワーキングスペース活用、特産品企画などのアドバイザーを募集。新潟県津南町が、お米の国際大会の企画運営や人事評価制度の設計などのアドバイザーを募集していました。

自治体様の場合は、さまざまな行政課題に関するアドバイザーを求めているケースが多いですね。成果を出している案件がほとんどです。

たとえば石川県能登町が『SNSなどで批判されたイカキング(イカのモニュメント)の経済効果を算出したい』とタレントにお願いしたところ、6億円以上の経済効果があったと算出でき、一転、取り組みが大きく評価されました」

一方、教育機関も、「学校のマスコットキャラクターをつくりたい」「学校のパンフレットをつくりたい」「生徒に対し可能性を広げるような働き方の講演をしてほしい」といった副業案件を募集しています。

スマートフォンのアプリもあり、募集案件をこまめに探せる。iOS:https://apple.co/2ENGtRT 、Android:https://bit.ly/3jCOyHP

仕事の種類も報酬も目的もさまざま。自分に合った仕事が見つかる

業務の難易度は案件によってバラバラで、専門性が問われる案件から未経験者でも参加可能な案件まであります。

報酬体系も案件によって大きく異なります。たとえばライティングでいえば、企画会議まで参加して月額固定の案件もあれば、1記事作成するにあたっての制作費が支払われる案件もあります。

自治体や教育機関などでは、金銭報酬のないプロボノのプロジェクトもあります。

未経験者可の案件もあるので、自分のバックグラウンドになかった仕事にチャレンジする人も少なくありません。さまざまな使い方をしていただけます」

企業・団体の利用コストの低さも、多様な案件がある要因に

このように多種多様な案件が集まっているのは、「企業・団体の利用コストを比較的低く抑えているから」と金さんは言います。

「一般的な人材紹介のビジネスは、人材を採用できた時点で、企業が多額の成功報酬を支払う仕組みを取っています。それに対し『複業クラウド』では、企業様が月数万円のシステム利用料を払うサブスクリプションモデルを採用していて、優秀な人材を何名採用しても手数料は一切かかりません。さらにタレントを正社員として採用しても手数料は無料です。

つまり、費用面のハードルが低いため、地方企業やスタートアップをはじめ多くの企業様に気軽に活用していただける。だからユニークな案件も増え、タレントの選択肢が広がるというわけです」

このビジネスモデルは、Another worksの大林尚朝代表の原体験が大きく影響していると金さんは語ります。

「大林のお父様が大分で会社を経営していたことから、大林自身も若い頃から、地方における人手不足の問題に関心を抱いていました。

大学在学中から、人材業界でインターンとして働き、人手が足りない地方企業が、手数料の高さから人材会社を利用できない現実を目の当たりにしたそうです。

そうした既存の仕組みを根本から変えて、人材ビジネスの“負”の問題を解決したい。かつ正社員雇用ではなく、複数の居場所、複数の働き方が可能なビジネスモデルを作り出そうと考え、このマッチングプラットフォームを立ち上げたのです」

まずは、2019年9月にAnother works」という名称でサービスを開始。2021年5月にリブランディングを行い、「複業クラウド」へと生まれ変わりました。

タレントが登録しやすい、きめ細やかな仕組みも用意

タレントが登録しやすい、きめ細やかな仕組みが用意されているのも、複業クラウドの特徴です。

自己紹介文のテンプレート機能はその一つです。

複業クラウドでは実名制を採用していて、会員登録時に、どこで何をやってきたか、何ができるか、どんなスキルがあるか…などを記入する必要があります。ただ、自己紹介文をわかりやすく書くのは意外と難しく、手間がかかるものです。

「そこでテンプレート機能を用意しました。さまざまな職種の自己紹介文を研究し、追加でいくつか入力するだけで簡単に紹介文がつくれるようにしました。

採用の確率を高めたい方はさらに加筆した方が良いですし、エントリーする際には『なぜここで働きたいのか』『こういうふうにお手伝いができます』などをしっかり書く必要がありますが、ベースとなる文章があるだけでも、かなり楽になると思います」

テンプレート機能を使うと、自己紹介文を含んだプロフィール情報が容易にできる

また、特定の企業から自分の情報が見えないように非表示にする「ブロック」機能もあります。「本業の会社では副業が解禁されているけれど、バレたくない」という人にとっては重宝するでしょう。

複業クラウドでは、個人と企業のマッチングや成立後のやり取りに関して、Another worksが間に入ることがありません。

「ただ、万が一プラットフォーム内でトラブルがあった場合は、通報機能を利用して報告していただければ、我々が事実確認をした上で対応するようにしています」

感情報酬、経験報酬、スキル報酬。金銭以外の報酬も得られる

自分の希望に合った仕事を見つけやすいことから、現在までに5万人以上のタレントが登録しています。

タレントからは「やりたかった仕事が見つかった」「自治体やスポーツなど、他のプラットフォームでは募集がない案件に関わることができてすごく嬉しい」「今まで一元的だったスキルが、新たな領域にチャレンジすることで世界が広がっている」という喜びの声が届いているそうです。

従来の“副業”と違って、“複業”という働き方は、非金銭報酬の働き方がモチベーションや目的になり得る」と金さんは語ります。

「自分が好きなスポーツを応援したい、自分の生まれ育った地元を盛り上げたい、地方創生に関わりたいという“感情報酬”。

あるいは、自分の知見やスキルを違う領域でも活かしたいという“経験報酬”。さらにもっと学びたい、スキルを身に付けたいという“スキル報酬”もあるでしょう。

金銭に関わらずさまざまな体験を通して、自身のキャリアを豊かにする。そうした『複業』に、複業クラウドを活用してチャレンジしていただきたいです


【問い合わせ先】
複業クラウド
https://talent.aw-anotherworks.com/
iOS:https://apple.co/2ENGtRT
Android:https://bit.ly/3jCOyHP

(取材・執筆:山田優子、杉山直隆)

ABOUT ME
杉山 直隆
1975年、東京都生まれ。専修大学法学部在学中に、経済系編集プロダクション・カデナクリエイトでバイトを始め、そのまま1997年に就職。雑誌や書籍、Web、PR誌、社内報などの編集・執筆を、20年ほど手がけた後、2016年5月に、フリーのライター・編集者として独立。2019年2月に(株)オフィス解体新書を設立。『週刊東洋経済』『月刊THE21』『NewsPicks』などで執筆中。二児の父(11歳&8歳)。休日は河川敷(草野球)か体育館(空手)にいます