【事業に丸ごとコミットする副業で、キャリアやスキルをアップグレード】lotsful（ロッツフル）の「キャリア副業」で得られる２つのこととは？

職場で中堅になりつつある30～40代のビジネスパーソンの中には「今の仕事には満足しているのだけど、新しいことにチャレンジしたい。スキルアップ、キャリアアップの機会はほしい」と考えている人が多いのではないでしょうか。

そうしたビジネスパーソンがキャリアアップを図る場として注目されているのが「副業」です。近年は、新しい働き方の選択肢として副業が定番化し、社員の副業を奨励する企業も増えつつあります。

しかし、難点もありました。それは、副業の求人は、デザイナーやエンジニアといった、スキルが可視化しやすく業務が切り出しやすい職種が多いこと。マーケティングや事業開発など、ビジネスサイドの職種では「副業先が見つからない」「自分の業務スキルは副業としての需要はあるのだろうか」など、一歩を踏み出しづらい状況にありました。

そんなスキルが可視化しにくいビジネス職の副業を実現すべく誕生したのが、パーソルイノベーション株式会社の手がける、副業マッチングサービス「lotsful（ロッツフル）」です。

lotsful代表でこの事業の発案者である田中みどりさん（冒頭写真）は
「時間の切り売りで作業の一部を手伝うだけでなく、事業やプロジェクト全体に深くコミットすることで、キャリアやスキルをアップグレードでき、関わる企業も成長する。そんな『キャリア副業』を実現していただけるよう、最大限のサポートをしています」
と話します。サービス内容や実績などを詳しくお伺いしました。（text：東ゆか）

事業開発、マーケティング、バックオフィス……これまで募集の少なかった職種での副業を叶える

lotsfulは、これまでに培ったビジネススキルを活用しつつ、新しいことにチャレンジしたい副業希望者と、ビジネスのノウハウを取り入れたいスタートアップや大企業の新規事業をマッチングさせる副業マッチングサービスです。2019年にサービスを開始しました。

大きな特長は、副業先の一パートナーとなって事業の戦略立案から実行までをトータルで関われるような案件を揃えていることです。なかでも、事業開発、マーケティング、営業などの案件が全体の６割以上を占めます。

「従来、こうしたタイプの副業案件は世の中にあまりオープンになっていませんでしたが、私たちが企業にアプローチすることで、そのニーズを開拓し、副業希望者の方へ提供しています。その他、人事や広報などのバックオフィス系の案件もあり、ほとんどが週5~6時間からチャレンジできる案件です」（田中さん・以下同）

たとえば2021年8月30日時点では、次のような案件が掲載されていました

◎事業開発
スタートアップでの新規事業開発ポジション
【参加対象者】　事業開発/BizDevのご経験
【実現したいことと課題】　一昨年から開始した事業を急拡大させたい。
【想定稼働時間】　月約25〜30時間
【勤務場所】原則リモート
【月額報酬】10万円〜（経験・スキルにより応相談）

◎広報PR
大手企業の新規事業の認知拡大を広げる広報PRポジションの募集
【参加対象者】　広報経験をお持ちの方、事業理念に共感いただける方
【実現したいことと課題】　SNSなども活用しながら飲食領域でのPRノウハウをもとに、よりサービス認知を広げていきたい
【想定稼働時間】　月約20時間
【勤務場所】原則リモート
【月額報酬】10万円〜（経験・スキルにより応相談）

*首都圏のスタートアップを中心に、事業開発からバックオフィス系までさまざまな副業が揃う*

なぜ、課題を抱えるスタートアップ＋外部人材でwin-winが生まれるのか？

lotsful立ち上げの背景には、田中さんご自身のキャリアへの悩みがありました。

「今の会社（※当時はインテリジェンス）に新卒で入社し、法人営業をしていました。仕事にやりがいを感じていましたが、次のキャリアを考えると管理職以外の選択肢が浮かばず、モヤモヤとした思いをかかえていました。周りにも同じ思いの同僚たちがおり、そういった人たちが転職をしなくても新しいことにチャレンジできる機会が作れないだろうかと考えていました」

田中さんは2016年にオープンイノベーションプラットフォーム「eiicon」の立ち上げに携わりました。そこでの経験がlotsfulのモデルを発案するヒントになったそうです。

「eiiconで大企業の方がスタートアップへ出向したり、事業連携したりすることで、スタートアップが成長する場面を何度も目にしました。スタートアップは、事業の変化のスピードが早いので、常に人材や知見が不足していたり、社内体制が不完全だったりすることがあります。そこに既にスケールした事業会社での経験やノウハウを持っている方が加わることで、スタートアップが大きく成長するのです。同時に入った方にもスキル的・精神的な成長や変化が見られました」

大企業で働く人の強みは経験や知見の他に、組織の仕組みの中で最適解を出せることにあると田中さんは語ります。一方で、道なき道を自分が先頭に立って突き進むことに慣れていない傾向があると言います。

「スタートアップには極端に言ってしまうと『生きるか、死ぬか』という中で日々事業を創っています。その中に身を投じることで、セミナーや研修などでは得られない”生のビジネス”を育て、推進する力を身につけることができるのです。知見やノウハウを持った大企業を中心とした副業希望者と、スタートアップの組み合わせは、お互いにwin-winの関係を築けると実感しました」

タレントプランナーのサポートによって、副業希望者と企業双方にメリットを生み出す

lotsfulのもう一つの特長は、副業希望者と企業との間にタレントプランナーが立ち、マッチングをサポートしていることです。

「相性の合う企業とマッチングするには、個人のスキルを正しく可視化し、売り込む必要があります。しかしこれを本人がやるとなると意外と難しいのです。実力はあっても自己評価が低かったり、豊富な経験値があるのに、本人はそれを当たり前だと思ってしまったりしていることがあります。そこでタレントプランナーが副業希望者のスキルの棚卸しをして言語化し、企業へのアプローチを手伝っています」

さらに、lotsfulでは副業人材を十分に活用できるよう、企業のサポートをしています。

「副業人材を活用するためには、どの範囲までの業務をお願いするか、ジョブの切り出しをすることが必要です。この切り出しをきちんとおこなわないと、本当に必要な人材とマッチングできなかったり、入った後にプロジェクトが上手く進まなかったり、ということが起こり、企業にとっても副業者にとっても不幸な結果を招きます。メンバーシップ型雇用の日本では、多くの企業はジョブの切り出しに慣れていないので、lotsfulがお手伝いしています。こうして双方にとってメリットのあるマッチング事例を増やしていくことが、副業人材を活用する企業の増加につながると考えています」

20代後半から50代まで、幅広い層が参加

実際にどのような個人や企業がlotsfulを利用しているのでしょうか。

「登録者の方は、30代が最も多く、20代後半から50代まで幅広くいらっしゃいます。副業人材を受け入れている企業の多くはスタートアップで、業種はITやWeb系といった、副業やリモートワークのアンテナが高い企業が多いです。次いで大企業の新規事業部門の案件も増えていますね。現在は首都圏の企業が多いですが、地方の企業も増えてきています」

サービス開始から2年で、数百件のマッチングが実現。目に見えて成果があらわれた成功事例もいくつも出てきているそうです。

「マーケティングの部門では、副業人材が協力したウェブマーケティング強化が成功し、見込み客獲得や売上が数倍に伸びた企業もあります。他にも新規事業の立ち上げや、人事制度の策定、広報戦略の立案、DX化の促進などに副業人材が貢献しています」

スキルタグを増やすことで、「自信」と「やりたい仕事」の２つを得られる

副業に参加した方々の“その後”も気になるところです。

「『現職では取り組めない新しい領域の仕事にチャレンジできて、とても充実している』『自分に自信がついた』という声をいただくことが多いですね。副業で経験したことを本業に持ち帰って生かしている方もいれば、副業をきっかけに独立して、パラレルに業務委託を掛け持ちする働き方にシフトする方もいらっしゃいます」

今後は案件数を増やす仕組みを拡充し、多くの人のキャリアにつながる副業を叶えたい、と田中さんは言います。

「キャリア副業で、これまでの仕事でやってきたことが他社でも応用できることがわかると、大きな自信を得られますし、『私は何ができるか』というスキルタグを増やせます。そのタグを増やしていくと、自分のやりたいことができるようになる。最終的には『自信』と『やりたいことが仕事で実現できる』の2つを手にすることができると考えています。lotsfulを活用して、一人でも多くの方にキャリア副業のメリットを実感していただきたいですね」