先輩に聞く

【30sta!な人 vol.5】毎日のコンビニ通いが30代以降の自分を作る!? ~アイスマン福留さんのケース~

こんにちは、「30sta!」編集長の杉山です。

「将来のために何かしないとな」とは思っているけど、何をしたら将来の役に立つのだろう? 30~40代になると、やみくもに何でもかんでも手を出すのもなぁ……。

そんなふうに考えてしまい、なかなか具体的な行動に移せていない人はいませんか?

難しく考えていたら、何も始まりません。

まずは思いついたことを毎日コツコツやってみる。

たとえ小さな趣味だとしても、蓄積していくと、思ってもみないような成果が出ることがあります。

その典型的な例が、アイスマン福留さんです。

コンビニアイス評論家として各方面で大活躍

2010年から「コンビニアイスマニア」を運営しているアイスマン福留さんは、今やアイス評論家としてメディアに引っ張りだこ。『マツコの知らない世界』を始め、多数のテレビ番組に出演されています。

一般社団法人 日本アイスマニア協会を設立して、ご当地アイスのイベント「あいぱく」を開催したり、ご当地アイスの通販サイト「あいぱく ONLINE」を運営したり、と活動の幅を大きく広げています。

ツイッター:https://twitter.com/iceman_ax/
インスタグラム:https://www.instagram.com/iceman_ax/

「あいぱく」は国内最大規模のアイスクリームイベントに成長

37歳の時に、「ちょっと面白いかも」とアイスのサイトを立ち上げ

そんなアイスマン福留さんですが、ここまで活躍できるようになったのは、

「毎日、コンビニに通い、アイスを食べていたから」です。

小さなWeb制作会社を営んでいた福留さんは、37歳の時に、趣味でも何かサイトを立ち上げたいと考えていました。

そのテーマに選んだのが「コンビニアイス」でした。

「元々アイスが好きで、毎日のようにコンビニで買って食べていました。あれだけたくさんの商品が出てますし、ちょっとやってみたら面白いかもと思ったんです。思いついたその日に無料のテンプレートを使ってサイトをつくり、商品の感想をアップしました」(アイスマン福留さん。以下同)

5行程度の感想でも多くのアクセスが!

それ以来、毎日コンビニに行っては、アイスを2~3つ買って食べるように。

5行ぐらいの感想と、ガラケーで撮影したパッケージの写真を載せる程度でしたが、多くのアクセスがあったそうです。

活動するなかで「アイスの評論家がいない」ことに気づき、2011年に「コンビニアイス評論家としての活動を開始しました」とプレスリリースを打ちました。これがネットで評判となり、メディアで取り上げられるようになったそうです。

ポイントは「評論しない」「自分を出さない」

情報発信については以下の2つを心がけていたそうです。

1.評論しない

「味覚は人それぞれなので、誰が何をおいしいと思うか分かりません。なのに、僕がアイスに否定的なことを言えば、それを見た人が、食べずにやめてしまう可能性もあります。僕は皆さんにアイスを食べてほしいだけなので、それを邪魔しないようにしています」

2.自分を出さない

「ユーザーはアイスの情報を知りたいから見に来てくれているのであり、僕に興味があるわけではありません。だから、アイス以外の自分の情報を話すことはもちろん、僕の写真もほとんど表に出していません」

動いていると「まぐれ当たり」が出るのが人生

アイスの活動を始めるまではどの仕事をしても人並み以下で、自信がなかった、とアイスマン福留さんは言います。

「でも、誰もしていないことをしていたら、専門家っぽくなってきて、自信が持てるようになってきた。大の苦手だった人前で話すこともできるようになりました。アイスが自分の価値を最大化してくれましたね」

アイスマン福留さんがコンビニアイスのサイトを立ち上げたのは30代後半。ちょっと遅い挑戦のようにも見えます。

「年齢が上がってくると『今からだと遅いかな』みたいな気持ちがどんどん強まりますが、早いか遅いかは自分次第。自分さえやる気になれば、いつ始めても何か形になると思うんです。僕の場合はとにかく深く考えずに動いてみただけ。するとまぐれ当たりみたいなヒットが出るのが人生なんでしょうね」

皆さんも、まずは思いついたことを続けてみてはいかがですか。 

そのネタは何気なく足を運んでいるところにあったりして……?

ABOUT ME
杉山 直隆
1975年、東京都生まれ。専修大学法学部在学中に、経済系編集プロダクション・カデナクリエイトでバイトを始め、そのまま1997年に就職。雑誌や書籍、Web、PR誌、社内報などの編集・執筆を、20年ほど手がけた後、2016年5月に、フリーのライター・編集者として独立。2019年2月に(株)オフィス解体新書を設立。『週刊東洋経済』『月刊THE21』『NewsPicks』などで執筆中。二児の父(11歳&8歳)。休日は河川敷(草野球)か体育館(空手)にいます